【法事パン】岡山の葬儀ではパンが配られる?ルーツから購入方法まで紹介

<この記事の要約>

岡山県の北部地方では、葬儀や法要の際にパンを配る「法事パン」という風習があります。法事パンが配られるのは北部地方だけでなく、故人が北部地方の出身者だった場合は南部地方でも実施される場合があります。葬儀当日に慌てないためにも、法事パンがどのような文化なのかを知っておくことが大切です。

この記事では、法事パンがどのような文化なのかを岡山県の葬儀に20年以上の実績のある「さくら祭典」が詳しく紹介します。葬儀の参列者にも欠かせない知識なので、ぜひご覧ください。

目次

法事パンとは?

法事パンとは、葬儀や法要の参列者からお供物として持ち寄られ、喪主から参列者にお返しとして配られるパンのことをいいます。一般的な葬儀や法要のときに供えられる果物やお菓子と同じような感覚で持ち寄られます。

法事パンが配られるのは岡山県の北部地方が多い

法事パンが配られるのは、津山市や真庭市などの岡山県の北部地方に多い傾向があります。また、岡山市のなかでも建部や吉備津などの北部地方に近い地域でも配られていることがあります。

北部地方では、法事パンが配られる風習が一般化されており、スーパーやパン屋の店頭に「法事パン」と書かれたポスターやPOPが設置されていることがあるほどです。なかには、葬儀に参列したときに法事パンが配られないことに驚かれる北部地方の出身者もいるという話もあります。

法事パンが配られるのは北部地方の葬儀だけでなく、南部地方でも配られることがあります。
親族のなかに北部地方の出身者がいるときは、南部地方での葬儀でも法事パンが供えられることがあります。

法事パンのルーツは「あんこ餅」

岡山県の北部地方の葬儀で持ち寄られる法事パンのルーツは、山陰地方で配られていた「あんこ餅」といわれています。山陰地方のあんこ餅を配る文化が、岡山県に伝わっていくなかでパンを持ち寄る文化に変化していったと考えられています。その文化が岡山県の北部地方に根付き、葬儀や法要のときにパンを配る「法事パン」という風習が生まれました。

あんこ餅がパンに変化した経緯は、あんこ餅を作る際に人手が必要になることが要因とされています。加えて、戦後の日本でパン食文化が広がったことも関係しているともいわれています。

法事パンは個包装が好まれる

葬儀や法要で参列者に配られる法事パンは、一つひとつが別々に包装されている個包装が好まれる傾向があります。複数のパンが入っているタイプは、参列者に配りにくいだけでなく、開封後すぐに食べなくてはならないのが難点です。そのため、あんぱんやジャムパン、バナナロールといった個包装されているパンを選ぶ人が多くいます。

また、1人の参列者に複数個のパンが配られることが多いことも個包装が好まれる要因の一つです。個包装されているパンであれば、参列者に別々の種類のパンを渡したり、好きな種類を選んでもらったりすることができます。

パン屋によってはセット販売されている

法事パンは、参列者に複数個配られることがあるため、数十個単位で購入しなければならないケースも存在します。スーパーやコンビニによっては、法事パンとして購入できるほどのパンがそろっておらず、複数の店舗を回らなければならない状況も考えられます。

そのような状況にならないためには、法事パンのセット販売をしているパン屋での購入がおすすめです。法事パンの文化が一般化している岡山県の北部地方では、法事パン用に10個セットや40個セットで販売しているパン屋があります。

急な葬儀でも対応してもらえるケースがあるため、法事パンのセット販売を取り扱っている店舗を事前に調べておくと安心です。予定が決まっている法要であれば、事前に予約をしておけば、法事パンをスムーズに受け取れます。

法事パンは段ボール、袋のまま供えられることも

果物やお菓子などのお供物には、熨斗に御霊前や御供といった表書きをするのが一般的ですが、法事パンは段ボールや袋のまま供えられることがあります。法事パンは、スーパーやコンビニなどで購入されることがあり、急な葬儀で熨斗を準備するのが難しいことから、このような形になったとも考えられます。

なかには、法事パン専用の箱や袋が準備されていたり、熨斗の表書きまで実施したりしている店舗もあります。そのような店舗を探す際は、店頭に法事パンのポスターやPOPを設置している店舗に「いつまでに連絡すれば法事パンの包装、表書きをしてもらえるか」を確認しておくとよいでしょう。

さくら祭典担当者 村上からのアドバイス

岡山県の南部地方のご葬儀で、親族の方が大きな段ボールを持ってこられたので「控室までお持ちします」と申し出ると、「これはお供物(法事パン)です」と言われた経験があります。
このように南部地方でも法事パンが持ち寄られ、法事用の包装がされていないこともあります。

岡山県の葬儀の風習・しきたりなら「さくら祭典」にお任せ

岡山県にある葬儀の風習は法事パンだけでなく、出棺時に藁を投げたり、開式前に巻き寿司を食べたりするものがあります。これらの風習は、地域や宗派によって異なるので、葬儀当日に慌てて準備をされる喪主様もいらっしゃいます。そのような状況にならないためには、岡山の風習・しきたりに詳しい斎場を選ぶのが大切です。

岡山県内に13ホールを展開している「さくら祭典」では、地域の風習を理解した地元出身のスタッフが、あらゆる角度からご提案させていただきます。葬儀の風習やしきたりに不安を感じたら、お気軽にご相談ください。

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監修者

村上 晋のアバター 村上 晋 常務取締役

岡山県都窪郡早島町出身。
関西高校を卒業後、2008年にさくら祭典に入社。
厚生労働省認定の葬祭ディレクター1級を取得し、約300件の葬儀を経験した。

さくら祭典の上道・せとうち・きびつ・十日市・江並ホールといった岡山県内のさまざまな地域での葬儀に携わってきた経験をもとに、風習やしきたり、寺院にあわせた葬儀プランを提案している。

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